MONTH

2020年5月

  • 2020年5月27日

シリアスなテーマがファンタジックな世界に! ルソー「眠るジプシー女」

日曜画家から始まったルソーの画歴 「眠るジプシー女」。 皆さんはこの絵をどこかで目にした事があるのではないでしょうか? おそらく中学か、高校あたりの美術の教科書にはこの絵が掲載されていますね……。「ちょっと不思議な絵柄が気になって仕方がなかった…」という方もいらっしゃることでしょう。 静まった夜の砂漠で、深い眠りに就いている女性にライオンが近づいているという光景なのですが、これが何とも不思議なんで […]

  • 2020年5月23日

無邪気さと汲めども尽きない音楽の魅力が全開! モーツァルト「ピアノ協奏曲第23番」

モーツァルトの魅力が全開!     モーツァルトはピアノとの相性が抜群でした。彼がピアノ曲を作曲するときは、まるで自分の内面を吐露するように自由で束縛がなかったのかもしれません……。 改めていうまでもありませんが、モーツァルトのピアノソナタやピアノ協奏曲の、そのほとんどすべてがキラキラと輝くような傑作揃いです。 そして私たちの心を捉えて離さない魅力作が目白押しなのです。中でもピ […]

  • 2020年5月19日

タブーに挑み、新境地を開いた傑作ミュージカル映画「ウエストサイド物語」(1961)

深刻な人種問題をテーマに ウェストサイド物語はもう半世紀以上前の作品ですが、この映画を初めて見たときの衝撃はいまだに忘れられません。 タイトルバックに続いて映し出されるニューヨーク・マンハッタン。鳥瞰で街並みを追うカメラアングルはやがて街のテニスコートへと切り替わります。 冒頭はセリフも歌もありません。その代わりに前衛的な音楽、シャープで躍動的なダンス、スピード感あふれる映像が、この映画が何を伝え […]

  • 2020年5月15日

お洒落でエレガント! オードリーのキュートな魅力が光る! 映画・パリの恋人

ファッション、歌、踊り、演出、見どころいっぱい! 1957年制作の映画「パリの恋人」は歌、踊り、ファッション、それにちょっぴりセンチメンタルなストーリーも加味された理屈抜きに楽しいミュージカル作品です。 この映画はミュージカル仕立てであるものの、それまでの舞台やミュージカル作品にありがちな「ひたすら歌って、踊る」というショービジネス的な枠に決してはまっていません。 しっとりとした情感の演出やモード […]

  • 2020年5月12日

澄んだ秋風を想わせる愉悦のハーモニー モーツァルト「ピアノ協奏曲第25番」

創作絶頂期の実りの一つ   モーツァルトのピアノ協奏曲は、彼のあらゆる作品群の中で最も魅力的なジャンルの一つでしょう。 特に第20番からの作品の数々はモーツァルトでしか作れない無邪気さ、天衣無縫さに加え、いっそうの深みと透明感が加わります。 さて、モーツアルトのピアノ協奏曲第25番は1786年、ちょうどオペラ「フィガロの結婚」を完成させる前年に発表された作品でした。 輝かしく魅力いっぱい […]

  • 2020年5月7日

ミュージカル映画の王道を行くMGM黄金時代の傑作!バンドワゴン(1953)

MGMミュージカル映画の絶頂期   1953年の映画「バンドワゴン」はミュージカル作品に力を入れてきたMGM絶頂期の集大成のような作品です。 1930年初頭の世界大恐慌の影響で、職を追われた多くのブロードウェイミュージカルのスターたちがハリウッドに流入するようになりました。 MGM(メトロ・ゴールドウィン・メイヤー社)は、それをきっかけに、ミュージカル映画の制作に本腰を入れ始めたのでした […]

  • 2020年5月1日

気品あふれるヴァイオリン協奏曲の華 メンデルスゾーン「ヴァイオリン協奏曲」 

ヴァイオリン協奏曲の華 メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲は昔からベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲、ブラームスのヴァイオリン協奏曲と並んで三大ヴァイオリン協奏曲と呼ばれてきました。 中でもメンデルスゾーンの協奏曲は気品があり、ロマンチックで甘美なメロディが充満しているため、女性ヴァイオリニストをはじめとする多くのヴァイオリニストやリスナーから愛されてきたのです。 しかもベートーヴェンやブラーム […]