美術館・究極の楽しみ方① 準備と心構え

休日やフリータイムに美術館に行ってみたいと思われる方は少なくないと思います。

特に見たい絵や気になる絵があるときは、知らず知らずに足が向いてしまうということもありますよね。しかし、実際行ってみたらあまりにも人が多くて、ゆっくり絵が見られなかったとか、疲れ果てて絵どころではなかったという話もよく聞きます。

それではどのような準備や心構えで行ったらいいのでしょうか。これまでの経験と反省から些細なことかもしれませんが、ポイントをお伝えできればと思います。

 

目的がない限り、大人数は避ける

家族全員で美術館へ行ってみようと思われる方も多いことでしょう。

しかし、他のレジャーと違って美術館巡りや絵画鑑賞は少々勝手が違いますね…。

行楽というよりも知的好奇心を満たしたり、心が触発される体験の場といってもいいでしょう。ですから、家族サービスとか学校の研修が目的でない限り、大人数での入場はできるだけ避けたほうが無難です。

なぜなら大人数の場合、絵を見るよりは、連れの方とバラバラにならないように団体行動したり、周囲に迷惑がかからないように目を光らせるようになるため、相当に気疲れしてしまうからです。

また、見たい絵が決まっている方はできるだけ一人で出かけることをおすすめします。

当然、鑑賞に集中できますし、絵を見る順番も思うように変えられますので、そのほうが融通がきくでしょう。

 

見たい絵の目星をつける

絵画鑑賞でまず大切なのは見疲れないことです。

あまりにも沢山の絵をいっぺんに見てしまうと、とにかく疲れます。 ヘトヘトになってしまいます……。

それはそうでしょう。なぜなら絵にはとてつもない情報量があるからなのです。

絵は一枚一枚に画家の訴えたいテーマや人間感情、哲学がふんだんに詰まっています。

心の琴線に触れる絵にするにはどうしたらいいのか……。

誰も表現していない新境地を開くためにはどうしたらいいのか……。そのような様々な思案を込めながら描かれています。それは疲れるはずですよね。

そのためにも、まず自分がどの絵を見たいのかを明確にしておきましょう!全部の絵を見ようと決して欲張らないことです。

もちろん順路どおりに進んでいくと、すべての絵を見ることになりますが、無理をする必要はまったくありません。疲れたら気兼ねなく会場内のソファに座って休憩することです。

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自分のペースで鑑賞

しかし実際には見たい絵は人だかりが出来ていて、とてもゆっくり見られるような状態でなかったということは往々にしてあることです。特に展覧会のメインに位置づけられている絵であれば、尚更のことでしょう!

その時は会場内を少し歩いてみて、比較的空いているコーナーから見ていくのもいい方法だと思います。

私が数年前に都内のモネ展を訪れた際は、平日の午前中だというのに大盛況で、複数ある入場券の窓口はどこもたくさんの行列ができていました。しかも入場するやいなや入り口付近は立錐の余地がないほど人、人、人であふれかえっていました。

そこでモネの晩年に近い睡蓮の絵のコーナーや、気になっていた最晩年の抽象的な描画のコーナーから見ることにしました。

結果的にはこれが良かったようです。特に最晩年の抽象的な描画については、モネがこのときどのような心境で描いていったのだろうかとじっくり想いをめぐらすことができ、とても有効な時間となったのです。

先ほども申しましたように、美術館には一応順路がありますが、決してその順番に見ないといけないということではありません。

気になった絵があれば引き返して再度じっくり鑑賞しても構いませんし、疲れたらソファに座ってカタログを眺めるのもよし、目をつぶって休憩するのもよし、とにかく自分のペースで楽しく見るのが一番です。

そのためにも、疲労感だけが残ったということにならないように、前日から睡眠をしっかりとり、体調を整え、充分な時間と心のゆとりを持って鑑賞できるようにしましょう!

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