- 2023年7月19日
神秘的な表情、ひきこまれる微笑み・ダ・ヴィンチ「ほつれ髪の女」
神秘的な笑みの肖像画 この絵はいくぶんうつむき加減の女性を描いて印象的です。 ほぼデッサン画の集大成のような作品と言っても過言ではないでしょう! 物思いにふけっているのでしょうか……。それとも満ち足りた幸福を味わっているのでしょうか…。 まるで内面の世界を醸し出すような魅惑的な美しさ、神秘的な表情が何とも言えません。 それはちょうど『モナ・リザ』で神秘的な笑みを実現した熟達した表現そのままなのです […]
神秘的な笑みの肖像画 この絵はいくぶんうつむき加減の女性を描いて印象的です。 ほぼデッサン画の集大成のような作品と言っても過言ではないでしょう! 物思いにふけっているのでしょうか……。それとも満ち足りた幸福を味わっているのでしょうか…。 まるで内面の世界を醸し出すような魅惑的な美しさ、神秘的な表情が何とも言えません。 それはちょうど『モナ・リザ』で神秘的な笑みを実現した熟達した表現そのままなのです […]
横顔の魅力が生きている 「あなたにとって魅力的だと思う肖像画は何?」と尋ねたら、意外と「読書する娘」をあげる人は多いかもしれませんね。 日常の一コマを切り取ったような女性の柔らかな姿態や本に見入る穏やかな表情が印象に残ります。とにかく知性と品格のバランスがよくとれた名画ですよね。 フラゴナール(1732ー1806)が活躍した時代は国王ルイ16世の統治下で、ルイ14世から続いた優雅で絢爛豪華なロココ […]
画家の心を刺激した町 絵のテーマになったレスタクは、南フランス・マルセイユ近郊の港町です。 ここは19世紀後半、多くの印象派の画家たちが風光明媚な街並みや原色のパレットのような海に魅せられて訪れた所でした。 地中海に面してマルセイユ湾が広がっていて、丘陵の素晴らしい背景と、青い海に映える真っ白な街並み、例えようのない光と色彩の美しいコントラスト……。 これは画 […]
自身の発見や感動を描写 モネの風景画を見ると、どの絵にもモネ自身の発見や感動が作品に注がれていることが伝わってきます。 また観察眼が鋭く、構図の取り方や色彩のデリケートな配色も絶妙! 『アルジャントゥイユの雪』も非常に美しい絵ですね。 彼の描いた雪の情景は傑作が多いのですが、この絵も実に豊かな感性に彩られています。 雪景色の光に映える美しさを 見事に表現 この絵の最大 […]
聖書の情景を見事に再現 この絵(エッチング)は新約聖書のルカによる福音書2章8節~20節で、キリスト誕生にまつわるエピソードをドラマチックに描いたものです。 夜中に羊飼いたちが、キリストの誕生を告げに来た天使たちに遭遇し、そのまばゆい光景にあまりにも驚いて身動きできない様子が描かれています。 レンブラントは非日常の神秘的かつ劇的な光景を見事に表現したのでし […]
16世紀ベルギーの天才画家、ブリューゲルには『バベルの塔』と名づけられた大小2枚の名画があります。 この2枚の作品はいつの時代も、見る人に理屈抜きで堪能できる絵画ならではの面白さやメッセージを送り続けてきました。それは500年ほどが経過した現代でもまったく変わっていません。 今回は小さいほうのバベルの塔をメインに魅力やエピソードについてご紹介していきます! 人間の傲慢さと無力 ブリュ […]
「ああ、この瞬間をカメラで撮影できたらなあ…残念」 皆さんはシャッターチャンスを逃してしまって、このような口惜しい想いをした経験はありませんか? デジタル技術が目まぐるしく進歩して、カメラの性能も日進月歩で高性能化している現代でさえそうなのですから、過去のクリエイターやアーティストたちはどれほどの想いだったのでしょう……。 しかしそんな時代のハンディを感じさせるどころか、むしろそれをメリットに変え […]
南仏に求めた明るい日差し 西洋絵画史上、最も強烈な印象や足跡を残した人としてゴッホの名前を挙げる人は多いでしょう。 しかも彼の偉大な作品は晩年の2年間にほぼ集約されています。その2年はゴッホ自らがユートピアと謳ったアルル滞在時代でした。 この時代に彼は代表作と言われるほとんどの作品を描いたのです。アルル時代はゴッホにとってすべてが新鮮で創作のエネルギーが湧きあがる充実し […]
平凡な絵の中の非凡 Embed from Getty Images 1934年、モスクワで開催された若手画家の展覧会を訪れたアルベール・マルケ(右から3番目) (Photo by Keystone-FranceGamma-Rapho via Getty Images) マルケという人はちょっと見ただけだと何でもないような絵を描いてるようにしか見えません。 しかし、よく見ると実は凄い絵 […]
散々なほど貶された絵画 今やドミニク・アングルの代表作として名高い「グランド・オダリスク」ですが、1814年に公開されてしばらくの間は決して世評は高いとは言えませんでした。 むしろ格好の攻撃対象としてサロンでは散々な非難を浴びたのです。 その非難のほとんどが「解剖学的にこれはおかしい」とか、「実際にありえない人間の身体だ」という内容だったのです。 特にひどかったのが、1819年のサロン出品時でした […]