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名画の世界

  • 2020年12月16日

気品あふれるルーブルの至宝!ラファエロ『美しき女庭師』

ルーブルの至宝「美しき女庭師」   美の殿堂と言えば、なんといってもフランス・パリのルーブル美術館! ここには世界中の有名な絵画や彫刻、美術品など、約38万点が展示されています。 そして名画の多いルーブル美術館の中でも象徴的な作品、いや「目玉の作品」と言えば皆さんは何を思い浮かべますか? 大抵の人が真っ先にあげるのが、レオナルド・ダヴィンチの「モナリザ」や「ミロのヴィーナス」ではないでし […]

  • 2020年12月6日

旋律、リズム、調和。音楽的体感が伝わる絵!クレー「パルナッソスへ」

  音楽的感性が絵に結実   かつて音楽を絵のモチーフにしたり、色彩のハーモニーを音楽になぞらえて描いた画家が少なからずいました。 カンディンスキー、デュフィ、ホイッスラーはいずれも音楽をテーマにした作品を残した画家と言えるでしょう。 ただし、カンディンスキーは音楽的なイメージを抽象的な視覚効果として表現した人ですし、デュフィは音楽の醸し出すイメージを色彩と形で表現し、ホイッス […]

  • 2020年11月11日

生存者の証言から描かれた鬼気迫る名画!ジェリコー『メデューズ号の筏』

  絵画がメッセージの主役の時代 最近は何かと便利な時代になりました……。 今やスマートフォンは日常生活に欠かせない絶対的な必需品になってきました。 端末一台で病院の予約や映画のチケットの購入も完了してしまうし、情報交換にはうってつけです! まさに情報化社会にふさわしいツールといえるでしょう。 こんなことは20年前では考えられなかったことですし、恐るべき技術の進歩といっていいでしょう。こ […]

  • 2020年10月28日

忘我の表情を浮かべる悲劇のヒロイン J・E・ミレー 『オフィーリア』

『ハムレット』のヒロイン   センセーショナルで一度見たら忘れられない絵画ということでしばしば話題になるのが、ジョン・エヴァレット・ミレーの「オフィーリア」です。 彼はイギリス・ラファエル前派の代表的な画家として知られています。 そのミレーの作品の中でとびきりの傑作として有名なのがここに紹介する『オフィーリア』ですね。 おそらくミレーの名は知らなくても、この絵を知っている人は少なくないか […]

  • 2020年9月27日

挫折と偏見を越えて到達した農村での自然体の画境 ミレー「晩鐘」

農業への喜びが垣間見える傑作 ミレーの「晩鐘」は、彼がバルビゾンに腰を据えて農民たちの連作を次々と発表した頃の代表作です。 「晩鐘」はもはや説明する必要のない絵ですね! 「落穂拾い」と並ぶミレーの代表作ですし、人気作としても有名です。 テーマは夕暮れの中で真摯に祈りを捧げる農民たちの姿を描いた、ごくありふれたものなのですが、画面からは何とも言えない懐かしさや郷愁、優しさが伝わってきます。 牧歌的な […]

  • 2020年9月8日

奇抜な造形と強烈なメッセージ!ピカソ絵画の真骨頂! ピカソ『泣く女』

20世紀を象徴する天才画家   ピカソは20世紀最大の天才画家であり奇才でした。 ピカソというと、誰もが「現代絵画の神様」のような例えをするのは何故なのでしょうか? 「描くこと」ばかりでなく、単純化すること、別の角度でモノを見ること、形を組み変えること、分解して組み立てること……。とにかく常識を常識としてはとらえず、「旺盛な好奇心」や、「再創造して手を加えること」でありとあらゆる美の可能 […]

  • 2020年8月21日

宇宙の調和は抽象表現がすべて! モンドリアン『赤・青・黄のコンポジション』

  宇宙の調和は抽象でなければ表現できない 絵から無くても困らないもの、無駄な要素をすべて取り除いていったとしたら……、最後はいったい何が残るのでしょうか…。 無謀とも思えるこのような試みを真剣に探求した人がいました。ピエト・モンドリアンです。 彼はアムステルダムの国立アカデミー卒業後にゴッホやスーラが描く点描画に強い共感を抱くようになります。このとき色彩の力を実感し、表現の可能性を探る […]

  • 2020年8月18日

誤解や不遇の時代を超えて! 普遍的な美しさにあふれた傑作・ミレー「羊飼いの少女」

初めて批評家から絶賛された作品 画家という職業は本当に難しい職業です。 近代・現代を代表する大巨匠ヴィンセント・ヴァン・ゴッホは存命中に売れた絵は数えるほどしかありませんでした。しかも経済的な困窮状態から抜け出すことができず、精神的な理解者にも恵まれないまま不遇のうちに世を去ります。 しかし、今やゴッホの絵は市場に出まわると驚くほどの高額で取り引きされますし、絵の価値は誰もが認めるものとなっていま […]

  • 2020年7月24日

ウサギの特徴と生態を正面から描ききった名画 デューラー『野ウサギ』

  ドイツルネッサンスの巨人! ルネサンス期のドイツの巨匠デューラーは聖書の連作や神話をテーマにした絵を描いたスケールの大きい画家でした。 デューラーの凄さをあげるとすれば、画家としての類まれな表現力はもちろん、中世ドイツ特有の職人気質の強い潔癖な作風があげられるでしょう。 特に聖書版画シリーズの連作は時代が移り変わろうとも色褪せない人類の至宝ですね! 皆さんはデューラーといえば、どんな […]

  • 2020年7月20日

センスあふれる表現が光る! ドガ「婦人帽子店」

  抜群の洞察力、表現力   ドガはルネッサンスから古典派へと続く、正統的でアカデミックな画壇の系譜を受け継いだ数少ない実力画家の一人です。 持ち前のデッサンの腕前は比較する対象がいないくらい抜群でしたが、特に油彩よりもクロッキーやパステル画などのスピード感や観察力がものをいう描画において最高に適性を発揮した人と言えるでしょう。 さらに父が資産家で、パリのオペラ座(オペラやバレ […]