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ビバ・クラシカ!

  • 2021年10月20日

甘く切ないメロディが映し出す美しい記憶!ラフマニノフ・交響曲第2番

甘く切ないメロディ ラフマニノフはクラシックの作曲家の中ではメロディメーカーとして一目置かれる存在です。 活動した時代が19世紀後半から20世紀前半だったため、音楽の様式、スタイルが現代のリスナーにも比較的受け入れやすいということもあるのでしょうね。 20世紀前半といえば、ちょうどジャズやポップス、民族音楽など、さまざまな音楽の要素がクラシック音楽に組み込まれ、多様化が際立ってきた時代です。 そし […]

  • 2021年10月13日

腕が鳴る! 圧倒的な演奏効果が際立つ・ラフマニノフ「ピアノ協奏曲第3番」

ライブこそ真価が発揮される協奏曲 Embed from Getty Images ジャナンドレア・ノセダ率いるジュリアード管弦楽団とラフマニノフの「ピアノ協奏曲第3番ニ短調」を共演するコルトン・ペルティエ(Photo by Hiroyuki Ito/Getty Images) 皆さんは期待に胸を弾ませて行った演奏会で、イマイチ音楽の良さを感知できずに終わってしまったとか、もどかしい思いをしながら聴 […]

  • 2021年10月1日

宗教の枠組みを超え、声楽の可能性を究めた渾身の作!バッハ:ミサ曲ロ短調

一般的にミサ曲はカトリックの典礼儀式で演奏され、歌われるものという概念があります。 しかし、バッハやベートーヴェンの作品になると、もはや典礼音楽や宗派云々という狭い枠組みは問題なくアッサリと超えてしまいます……。 やはり形や目的は関係なく、いいものはいい、芸術的な作品は傑作として語り継がれることになるのでしょう。 今回はカトリックとプロテスタント的な要素を共存させながらも、200年以上に渡って不朽 […]

  • 2021年8月13日

オペラの演出のように美しくワクワクするミサ曲 プッチーニ「グロリアミサ」

ドラマチックで美しいミサ曲 プッチーニは20世紀を代表するイタリアオペラの大作曲家ですが、オペラに比べると宗教曲や声楽曲はあまり知られていません。 しかし、このグロリア・ミサは一言ではとても言い尽くせない魅力に溢れた素晴らしい作品です。  何が素晴らしいのかというと、ミサの形式で書かれた作品なのですが、カトリック的な情感を基調にしたものではなく、もちろん厳粛なグレゴリオ聖歌風でもない、あくまでも歌 […]

  • 2021年7月17日

ルールや形式を超えた恐るべき交響曲!ベートーヴェン交響曲第5番「運命」

血みどろの闘いのはてに Embed from Getty Images ハイリゲンシュタットを散歩するルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン   本当の幸福、いや幸福感と表現したほうが適切なのかもしれませんが……、幸福はただ黙って日々誠実に正直に生きていれば、あるとき自然に手に入るものなのでしょうか。 残念ながら決してそのようなことはないでしょうね……。 幸福は待っていれば訪れるという類の […]

  • 2021年7月7日

生命を削るメッセージが胸に突き刺さる!ベルク「ヴァイオリン協奏曲(ある天使の思い出に)」

20世紀の混沌と不安を象徴した作品 世に多くの作品あれど、これほど独特の情念と強いメッセージ性を持った作品は少ないでしょう。 この協奏曲を一般的な協奏曲によくある華麗で上品なイメージを想定して聴くと、とんでもない違和感を覚えるかもしれません。 ベルクのヴァイオリン協奏曲は20世紀の混沌と不安の時代的な要素を色濃く反映させながら、魂の浄化に至るまでの過程を表現した極めて訴えかける力の強い傑作です! […]

  • 2021年5月27日

輝きと生命力に溢れた音楽 ヘンデル「鍵盤のためのソナタ組曲第1番・HWV426」

心の養分のようなヘンデルの音楽 皆さんは日々の生活の中で、自然の営みがもたらす恵みや影響力について考えたことがあるでしょうか……。 おそらく普段はあまり意識しないですよね。 でもそれは私たちにとって確実に心の大切な部分で感知していて、知らず知らずに心の養分として吸収されているのかもしれません。 たとえば、何気なく通り過ぎる小径に咲いたコスモスの花々がまばゆいほどに美しかったとか、病気が回復したころ […]

  • 2021年4月17日

音のパレットから紡ぎ出される洗練と詩情!ドビュッシー『前奏曲全2巻』

感性が光る名曲   印象派の音楽家と言えば「ドビュッシー」というくらい、革新的で感性豊かな音楽を確立した人ですが、「彼のピアノ曲はどうも苦手だ……」とおっしゃる方は少なくなくありません。 初期の『アラベスク』や『ベルガマスク組曲』あたりは調性やメロディラインもはっきりしており、比較的親しみやすいのは間違いありません。 しかし後期の『映像』や『前奏曲』、『練習曲』になるとお手上げという方が […]

  • 2021年4月3日

壮絶な心の軌跡・ピアノソナタの傑作 ベートーヴェン『熱情』

苦難と向き合い傑作が誕生   1805年に作曲されたベートーヴェンのピアノソナタ第23番ヘ短調『熱情』は音楽史上あらゆる面で規格外な傑作です。 超絶的な技巧を必要とし、それまでのピアノの性能を超えた音域や音色、大胆な構成、火の出るような感情表現は当時の音楽界、ピアノ演奏に革命的な変革をもたらしたのでした。 この作品を発表する数年前のベートーヴェンはどん底ともいえる深刻な状況に襲われていま […]

  • 2021年3月18日

灼熱の太陽の輝きに似た魅力作 ヘンデル「ディキシット・ドミヌス」

灼熱の太陽の輝きに似た魅力作 ヘンデルはイタリア滞在時の若かりし頃、オペラの名曲を次々と発表しました。宗教曲『ディキシット・ドミヌス・主は言われた』もそのような時に誕生したのでした。 まず、この作品を聴いて感じるのは従来の厳かな宗教曲のイメージとは少し一線を画しているということです。 作品を聴くとわかるように、大変な意欲作で、これまでのカトリック音楽の慣例を打ち破ろうという気概に満ち満ちています! […]