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ビバ・クラシカ!

  • 2020年12月31日

絶望を超えて到達する未来への道標・ベートーヴェン交響曲第9番「合唱」

年末の定番・「第9」   今年も残すところ本日のみになってしまいました。例年の年の瀬とは違い、今年は世界的なコロナウイルスの蔓延により、これまでに例がないような多くの感染者、犠牲者を出すことになってしまいました。 多くの尊い命が失われてしまったことへの無念さや、今なお多くの困難な状況に立ち向かわれていらっしゃる方々を思うととても心が痛みます‥‥。 2021年はこのような感染が収束し、早く […]

  • 2020年12月23日

夜空に輝く星の光のように・バッハ『平均律クラヴィール曲集第1巻』

ピアニストの試金石   バッハの平均律クラヴィーア曲集は、彼のクラヴィーア作品の中で特に重要な作品です。無限のイマジネーションと真摯な宗教性が融合した不朽の傑作といえるでしょう! 19世紀の指揮者兼ピアニストのハンス・フォン・ビューローは「ベートーヴェンのピアノソナタ集がピアノの新約聖書だとしたら、バッハの平均律クラヴィーア曲集は旧約聖書」とたとえて絶賛しました。 また「無人島に1枚だけ […]

  • 2020年12月1日

「フィガロ」の絆が生んだ傑作交響曲・モーツァルト交響曲第38番「プラハ」

唯一モーツァルトの音楽が歓迎された モーツァルトは1786年に空前の大傑作「フィガロの結婚」を世に送り出しました。 「フィガロ」は当時いろいろと物議を醸し出した(貴族社会を痛烈に批判した)問題作でもありましたが、モーツァルトがありとあらゆるインスピレーションの限りを尽くした意欲作でもありました。 ウイーンでの「フィガロ」の上演は成功には至りませんでしたが、唯一プラハ(当時のボヘミアの首都、現在のチ […]

  • 2020年11月24日

クリスマスを彩る極上のハーモニー・デュリュフレ・4つのモテット

心洗われる清らかな祈りとハーモニー あっという間に11月も後半……。そしていつの間にかクリスマスの声が聞こえる季節となってまいりました。 今年は例年になく一年が早いですね。特別な一年であったことは間違いありませんし、時間の感覚がいつもとちょっと違います……。 今回はいつもと違うクリスマスにふさわしい音楽をご紹介したいと思います。それは20世紀のフランスの作曲家、モーリス・デュリュフレの『グレゴリオ […]

  • 2020年11月1日

質実剛健でロマンの香りたっぷり!ブラームス・交響曲第3番

芸術的な味わいが際立つ ブラームスの交響曲第3番は、4曲の交響曲の中ではあまり特徴のない地味な作品のように思われがちです。 けれども芸術的な味わいや充実した構成で際立っているのが実は3番なのです。 1番のように演奏効果を狙ってないし、2番のように長すぎることはないし、4番のように渋すぎることもありません。(あくまでも個人的な印象なので参考程度に留めてください……) つまり自然な音楽の流れの中で、ブ […]

  • 2020年10月23日

疲れた心に寄り添う室内楽の名曲・モーツァルト:クラリネット五重奏曲

室内楽には珍しい華のある音楽   今年は春先からの新型コロナウィルスの感染禍で、今なお世界中が大混乱に陥っています。 終息が見えない現状に困惑するとともに、見えない敵との戦いがこれほどまでに心と身体を疲弊させ、脅威になるとは思ってもみませんでした……。 それに加えて不安定な天候や自然災害も追い打ちをかけるように続き、心が休まらない日々が続きます。 こんな時こそ、セルフケアとして、心にたっ […]

  • 2020年10月19日

2つの弦楽器が奏でる微笑みと涙・モーツァルト:協奏交響曲K364

母の死の悲しみを乗り越えて モーツァルトといえばあらゆるジャンルで名曲を残した不世出の天才作曲家ですね。今回の作品「ヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲変ホ長調K364」も2つの弦楽器による協奏曲の名曲として演奏頻度も高いです。 彼の音楽の特徴といえば、何といっても天衣無縫で無垢な音楽の調べが魅力です。 そして明るく笑顔を振りまくメロディとは裏腹に、ときおり垣間見せる涙……。この上ない美しさと […]

  • 2020年8月1日

大切な日記のように心の想いが綴られたピアノ作品集 グリーグ「抒情小曲集」

音楽詩人・グリーグ   ピアノリサイタルでもよくとりあげられるグリーグの抒情小曲集は、全部で10集(1集が6曲から8曲で成り、全66曲)で構成されたピアノ曲集です。  作曲年代は、何と1867年から1903年の約35年ほどの長きに渡って作曲されました。 いわばグリーグのライフワークと言っても過言ではない、想い入れの強い作品集と言えるでしょう。 それぞれの曲は独立したピアノ曲としても充分に […]

  • 2020年6月9日

交響曲の価値観を決定的に変えた大傑作 ベートーヴェン・交響曲第3番「英雄」

交響曲で最初にドラマを実現! ベートーヴェンといえば、誰もがすぐに思い浮かべるのが、苦悩を突き抜け勝利の凱歌をあげる「ジャジャジャジャーン」の交響曲第5番「運命」ではないでしょうか!? 自然と人間の調和や語らいを謳い上げる交響曲第6番「田園」も魅力いっぱいですし、日本では既に年末の風物詩ともなった交響曲第9番「合唱」の壮大なスケールにも圧倒されますよね……。 ベートーヴェンにとって交響曲は、人生を […]

  • 2020年6月4日

極上のひとときを約束してくれるバロック音楽の傑作 テレマン「ターフェルムジーク」

理屈抜きに楽しめる作品 テレマンの代表作、「ターフェルムジーク」は「食卓の音楽」という意味のバロック音楽の名曲です。 バッハの「ブランデンブルク協奏曲」や「管弦楽組曲」と並んであまりにも有名な作品ですから、きっと皆さんもこの曲集のフレーズのどこかを一度は耳にされたことがあることでしょう……。 「食卓の音楽」というタイトルから、当時の王侯貴族たちが食事の際に退屈しないためのBGMとして、作曲されたの […]