ATSUSHI
AUTHOR

ATSUSHI

1961年8月生まれ。グラフィックデザインを本業としています。 現在の会社は約四半世紀勤めています。ちょうど時はアナログからデジタルへ大転換する時でした。リストラの対象にならなかったのは見様見真似で始めたMacでの作業のおかげかもしれません。 音楽、絵画、観劇が大好きで、最近は歌もの(オペラ、オラトリオ、合唱曲etc)にはまっています!このブログでは、自分が生活の中で感じた率直な気持ちを共有できればと思っております。

  • 2022年8月30日

魅力的なフレーズや響きが満載! 時空を超える交響曲・ブルックナー第8番

唯一無二の音楽 19世紀後半に活躍した作曲家のブルックナー。 ちょうど同じ頃に活躍したのがロマン派の大作曲家ブラームスでした。 彼らは犬猿の仲だったとよく言われます。当時ドイツの音楽界はワーグナー派とブラームス派という対決の構図が出来上がっていました。 ブルックナーはワーグナーの音楽に心酔していたため、ワーグナー派の一味だと捉えられていたようですね。政治的駆け引きが苦手なブルックナーでしたから、ま […]

  • 2022年8月20日

エレガントな曲調に漂う無邪気な微笑み!モーツァルト・ピアノソナタK333

時代を超えるモーツァルト   18世紀のフランス・ルイ王朝時代というと、真っ先に思い出されるのが絢爛豪華な装飾美です。そのような宮廷や貴族文化を彩ったのがロココ芸術でした。 絵画ではフラゴナール、プーシェ、ヴァトー、ラ・トゥール、音楽ではクープラン、ラモー、スカルラッティなどの大芸術家たちが珠玉の美を競い合っていたのです。 そのようなロココ芸術全盛期の中でも、モーツァルトの才能は特別だっ […]

  • 2022年7月21日

エッチングの常識を破った表現力・レンブラント『羊飼いに現れた天使』

    聖書の情景を見事に再現   この絵(エッチング)は新約聖書のルカによる福音書2章8節~20節で、キリスト誕生にまつわるエピソードをドラマチックに描いたものです。 夜中に羊飼いたちが、キリストの誕生を告げに来た天使たちに遭遇し、そのまばゆい光景にあまりにも驚いて身動きできない様子が描かれています。 レンブラントは非日常の神秘的かつ劇的な光景を見事に表現したのでし […]

  • 2022年7月7日

敬虔でロマンチックな情緒が漂うオラトリオ!メンデルスゾーン・聖パウロ

隠れた名作 メンデルスゾーンは早くから、天才的な音楽性とロマンチックな情緒で魅力あふれる作品を世に送り続けた作曲家でした。 ところで皆さんはメンデルスゾーンといえば、どんな作品を思い出すでしょうか? 甘美なメロディの『ヴァイオリン協奏曲』、明るく躍動的なリズムが印象的な『交響曲第4番イタリア』、哀愁に満ちた『交響曲第3番スコットランド』、夢の世界へ誘う管弦楽曲『真夏の夜の夢』をあげる方はきっと多い […]

  • 2022年6月25日

ミクロの世界から時空を超えたマクロの世界へ・ブリューゲル「バベルの塔」

  16世紀ベルギーの天才画家、ブリューゲルには『バベルの塔』と名づけられた大小2枚の名画があります。 この2枚の作品はいつの時代も、見る人に理屈抜きで堪能できる絵画ならではの面白さやメッセージを送り続けてきました。それは500年ほどが経過した現代でもまったく変わっていません。 今回は小さいほうのバベルの塔をメインに魅力やエピソードについてご紹介していきます! 人間の傲慢さと無力 ブリュ […]

  • 2022年6月17日

言葉にならない美しい瞬間が訪れる!シューベルト交響曲第7番「未完成」

刻々と表情を変える転調の素晴らしさ かつて「未完成交響曲」はベートーヴェンの第5「運命」とカップリングという形でLPがよく発売されていたものでした。 1960年、70年代当時「運命」と「未完成」はクラシック音楽を二分する不滅のスタンダードナンバーだったのです。 神秘のヴェールに覆われたイメージが強い「未完成交響曲」ですが、オリジナル楽器全盛時代の現在、そのイメージや扱われかたも随分と変わってきまし […]

  • 2022年6月6日

胸がワクワク、心躍る魅惑の作品!バッハ・オーボエダモーレ協奏曲

ヴィンシャーマン盤の思い出   バッハのオーボエダモーレ協奏曲イ長調BWV1055。 こんなに楽しく親しみやすい作品がバッハの音楽にあったのか…と驚くばかりなのですが、この作品と出会うきっかけになったのがヘルムート・ヴィンシャーマンがオーボエを担当し指揮したアルバムでした! すでに録音から半世紀以上の歳月が過ぎているのですが、今なお新鮮で温もりある響きに胸が熱くなります。 ヴィンシャーマ […]

  • 2022年5月25日

ヘンデルオペラの凄みを体現する指揮者・アラルコン、ヘンデル「サウル」の名演

最近ヘンデルのオペラ・オラトリオで新世代の指揮者の台頭にめざましいものがあります。 中でもアルゼンチン出身の指揮者、レオナルド・ガルシア・アラルコンの活躍は際立っていますね。 2010年以降、ヘンデルの大作オラトリオ、『ユダスマカベウス』『サムソン』『セメレ』等を発表し、どれもこれまでになかった新機軸の演奏でセンセーショナルな成功を遂げています! もちろん決して話題性ばかりではなく、ヘンデルの本質 […]

  • 2022年5月12日

人生は哀しみと隣り合わせ…。モーツァルト・ピアノソナタK310

母の死・埋め尽くせない喪失感…。 モーツァルトはピアノをとても愛していました。作曲や演奏の場ばかりでなく、いつもピアノに素直な感情をぶつけていたのです。 この作品はモーツァルトのピアノソナタの中でも特別な位置にある作品といっていいでしょう。 それは人を喜ばせたり楽しませるというよりも、自分の心に忠実に心の張り裂けるような想いを素直に音楽に託しているのです…。 イ短調ソナタは、モーツァルトが短調で書 […]

  • 2022年4月20日

一瞬の輝きを刻みこんだ名画・モネ『散歩、日傘の女』

「ああ、この瞬間をカメラで撮影できたらなあ…残念」 皆さんはシャッターチャンスを逃してしまって、このような口惜しい想いをした経験はありませんか? デジタル技術が目まぐるしく進歩して、カメラの性能も日進月歩で高性能化している現代でさえそうなのですから、過去のクリエイターやアーティストたちはどれほどの想いだったのでしょう……。 しかしそんな時代のハンディを感じさせるどころか、むしろそれをメリットに変え […]