• 2021年9月19日

洗練のファッション、情緒、オードリーの魅力が結集!『ティファニーで朝食を』

映画は脚本やストーリー展開、演出、キャスティング、監督の手腕など、さまざまな要素が重なって感動作になり、名作として語り継がれます。 しかし、中には特化した魅力や忘れがたい記憶やメッセージだけで語り継がれる作品もありますし、社会現象となる作品もありますね……。 1961年公開、ブレーク・エドワーズ監督作品の『ティファニーで朝食を』もそのひとつでしょう。ヒロインのオードリー・ヘプバーンの輝くような眼差 […]

  • 2021年9月10日

形と色の可能性をあらゆる角度から徹底的に追求! マティス「赤のハーモニー」

あらゆる要素に意味がある Embed from Getty Images 1947年頃、フランスのヴァンスにある自宅のベッドで 紙の切り抜きをするアンリ・マティス(1869-1954) (写真提供:Archive Photos / Getty Images)   これはアンリ・マティスの比較的初期の作品ですが、彼の絵画の方向性を決定づけた非常に重要な作品です。 マティスの構図の素晴らしさ […]

  • 2021年8月29日

ミュージカルの舞台が目に浮かぶ 稀に見る傑作アルバム「王様と私」

古典的傑作を最強キャストで収録 The King And I (1992 Hollywood Studio Cast) 『王様と私』は1951年に公開されたブロードウェイミュージカルですが、5年後に公開された映画は、ブロードウェイと同じ王様役を演じたユル・ブリンナーの独特の個性と存在感で、このミュージカルが持つ魅力と知名度を一躍世界に知らしめたのでした。 現在でもブロードウェイではたびたび上演され […]

  • 2021年8月13日

オペラの演出のように美しくワクワクするミサ曲 プッチーニ「グロリアミサ」

ドラマチックで美しいミサ曲 プッチーニは20世紀を代表するイタリアオペラの大作曲家ですが、オペラに比べると宗教曲や声楽曲はあまり知られていません。 しかし、このグロリア・ミサは一言ではとても言い尽くせない魅力に溢れた素晴らしい作品です。  何が素晴らしいのかというと、ミサの形式で書かれた作品なのですが、カトリック的な情感を基調にしたものではなく、もちろん厳粛なグレゴリオ聖歌風でもない、あくまでも歌 […]

  • 2021年7月27日

心象風景と現実がオーバーラップした絵画 モネ「睡蓮」

  モネ晩年のライフワーク Embed from Getty Images モネが晩年を過ごした家 モネは見慣れた何でもない風景にちょっとした魅力を発見し、それを光と色彩の巧みな描写によって絵の魅力を倍増させた人でした。 ところで「モネの代表作は何か?」とたずねられたら何と答えますか?おそらくほとんどの方は「睡蓮」と答えるのではないでしょうか?モネ=睡蓮だという方もいるくらいです。 確か […]

  • 2021年7月17日

ルールや形式を超えた恐るべき交響曲!ベートーヴェン交響曲第5番「運命」

血みどろの闘いのはてに Embed from Getty Images ハイリゲンシュタットを散歩するルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン   本当の幸福、いや幸福感と表現したほうが適切なのかもしれませんが……、幸福はただ黙って日々誠実に正直に生きていれば、あるとき自然に手に入るものなのでしょうか。 残念ながら決してそのようなことはないでしょうね……。 幸福は待っていれば訪れるという類の […]

  • 2021年7月7日

生命を削るメッセージが胸に突き刺さる!ベルク「ヴァイオリン協奏曲(ある天使の思い出に)」

20世紀の混沌と不安を象徴した作品 世に多くの作品あれど、これほど独特の情念と強いメッセージ性を持った作品は少ないでしょう。 この協奏曲を一般的な協奏曲によくある華麗で上品なイメージを想定して聴くと、とんでもない違和感を覚えるかもしれません。 ベルクのヴァイオリン協奏曲は20世紀の混沌と不安の時代的な要素を色濃く反映させながら、魂の浄化に至るまでの過程を表現した極めて訴えかける力の強い傑作です! […]

  • 2021年6月20日

オペラに親しむならこれ!愛の尊さをユーモアたっぷりに描く!モーツァルト「後宮からの逃走」

天衣無縫なインスピレーション https://pin.it/6eHngFi 不世出の天才作曲家モーツァルトがその真価を最大限に発揮したのはまぎれもなくオペラでした! モーツァルトは比較的襟を正したスタイルの交響曲や宗教音楽でも、美しく格調高い作品が多いのですが、やはりオペラの生き生きした魅力には及びません。 オペラはモーツァルトの天衣無縫な創造のインスピレーションを縦横無尽に発揮できた格好のジャン […]

  • 2021年6月11日

甘い囁き、心を溶かす旋律! 禁断の愛を描く異色作ヘンデル「セメレ」

ヘンデル全盛期の異色作 Photo credit: Steven Pisano   ヘンデルは言うまでもなくバロック音楽を代表する大作曲家ですが、音楽の振り幅がとてつもなく広い人でした…。 「メサイア」や「エジプトのイスラエル人」のように神を讃える作品を作るかと思いきや、「水上の音楽」、「王宮の花火」のようにまるで宮廷の優雅なひとときが眼の前に浮かぶ音楽を作ったりもします。 そして世俗の […]

  • 2021年5月27日

輝きと生命力に溢れた音楽 ヘンデル「鍵盤のためのソナタ組曲第1番・HWV426」

心の養分のようなヘンデルの音楽 皆さんは日々の生活の中で、自然の営みがもたらす恵みや影響力について考えたことがあるでしょうか……。 おそらく普段はあまり意識しないですよね。 でもそれは私たちにとって確実に心の大切な部分で感知していて、知らず知らずに心の養分として吸収されているのかもしれません。 たとえば、何気なく通り過ぎる小径に咲いたコスモスの花々がまばゆいほどに美しかったとか、病気が回復したころ […]