• 2022年2月19日

あらゆる人を唸らせる交響曲の中の交響曲!ブラームス・交響曲第1番

以前、この曲は私にとって「苦手な曲」でした。なぜかといえば、ベートーヴェンの影が強くつきまとっているように思えたからなのです。 苦悩から歓喜に至る曲の構成もさることながら、第4楽章の主題はまさにベートーヴェンの第9の歓喜のテーマに瓜二つで、これでは「模倣だ」、「真似をした」といわれても仕方がないとさえ思ったものでした。 しかし、しばらくして聴き直すとベートーヴェンとはまったく違うブラームスならでは […]

  • 2022年2月13日

収穫を喜び、日々の営みを感謝する・ハイドンーオラトリオ「四季」

    ワクワクするオラトリオ この作品を聴くと心がワクワクして、何だかうれしい気分になります。  オラトリオとしては異例の親しみやすさだし、全編に愛すべきメロディが散りばめられています。とにかく普通のオラトリオとはちょっと違うんですよね。 「四季」といえば、「天地創造」と並ぶハイドン晩年の傑作オラトリオです。堅苦しさが微塵もありません。美しい旋律と作曲技法の冴えが縦横無尽に展 […]

  • 2022年2月6日

ドキュメンタリーが伝えた空前絶後のクリエイター、ウォルト・ディズニー

以前も何度か放送され、昨年末もNHKで放送された世界のドキュメンタリー「シリーズウォルト・ディズニー・全4回」は大変見ごたえのある番組でした。 ウォルト・ディズニーが精力的にアニメ作品の創作に取り組み始めたきっかけや創作にまつわる挑戦・苦悩が貴重な映像や証言をもとに生き生きと描かれていたのです。 これを見て今さらながら彼の偉大さを実感するとともに、クリエイティブとエンタメの原点を見る思いがしました […]

  • 2022年1月25日

大地を揺るがすエネルギーと疾風怒濤の迫力! ベートーヴェン・交響曲第7番

明るい曲調と激しい情熱 この曲は最近やたらとCMやBGM等で使われることが多い曲です。 そもそも2006年から2010年にかけてテレビドラマや映画の「のだめカンタービレ」でテーマ音楽として使用されたのがきっかけでないでしょうか…。 第7は第3「英雄」や第5「運命」ほどの深刻さはなく、第9のように難解ではありません。ベートーヴェンの交響曲としてはとっつきやすく、なじみやすいのです。 しかし、とっつき […]

  • 2022年1月6日

木訥とした画風に隠された味わい深さ・マルケ「ポン=ヌフとサマリテーヌ」

平凡な絵の中の非凡 Embed from Getty Images 1934年、モスクワで開催された若手画家の展覧会を訪れたアルベール・マルケ(右から3番目) (Photo by Keystone-FranceGamma-Rapho via Getty Images)   マルケという人はちょっと見ただけだと何でもないような絵を描いてるようにしか見えません。 しかし、よく見ると実は凄い絵 […]

  • 2021年12月17日

圧倒的なフーガと究極の音楽美・モーツァルト交響曲第41番「ジュピター」

古典交響曲の最高傑作 モーツァルトにとって交響曲は彼の作品の中でどのような位置づけだったのでしょうか? ベートーヴェンの場合なら交響曲は最重要なジャンルと考えて間違いないでしょう。第3「英雄」、第5「運命」、第6「田園」、第9のような歴史的傑作をはじめとして、彼が作曲した9つの交響曲は西洋音楽史を語る上で絶対に外せない交響曲ばかりですね! モーツァルトの交響曲は全部で41曲と言われています。 この […]

  • 2021年11月28日

文豪たちの息づかいが聞こえる。閑静な住宅街に佇む魅力の館・鎌倉文学館

鎌倉文学館は鎌倉ゆかりの作家、文学者の資料を集めた閑静な住宅街にひっそりと佇む資料館です。 1985年の開館から約35年、地域住民だけでなく、全国から訪れる文学ファン、観光客の心を捉え続けてきました。 初代館長の永井龍男(小説家、文化勲章受章者・1904-1990)は開館のあいさつで、「肩ひじをはらずに来て見ていただいて、文学というものがご自分の生活で身近になれば、これこそが文学の味わいの原点だと […]

  • 2021年11月6日

容赦ない批判の対象になった古典的名画・アングル「グランド・オダリスク」

散々なほど貶された絵画 今やドミニク・アングルの代表作として名高い「グランド・オダリスク」ですが、1814年に公開されてしばらくの間は決して世評は高いとは言えませんでした。 むしろ格好の攻撃対象としてサロンでは散々な非難を浴びたのです。 その非難のほとんどが「解剖学的にこれはおかしい」とか、「実際にありえない人間の身体だ」という内容だったのです。 特にひどかったのが、1819年のサロン出品時でした […]

  • 2021年10月20日

甘く切ないメロディが映し出す美しい記憶!ラフマニノフ・交響曲第2番

  甘く切ないメロディ ラフマニノフはクラシックの作曲家の中ではメロディメーカーとして一目置かれる存在です。 活動した時代が19世紀後半から20世紀前半だったため、音楽の様式、スタイルが現代のリスナーにも比較的受け入れやすいということもあるのでしょうね。 20世紀前半といえば、ちょうどジャズやポップス、民族音楽など、さまざまな音楽の要素がクラシック音楽に組み込まれ、多様化が際立ってきた時 […]

  • 2021年10月13日

腕が鳴る! 圧倒的な演奏効果が際立つ・ラフマニノフ「ピアノ協奏曲第3番」

ライブこそ真価が発揮される協奏曲 Embed from Getty Images ジャナンドレア・ノセダ率いるジュリアード管弦楽団とラフマニノフの「ピアノ協奏曲第3番ニ短調」を共演するコルトン・ペルティエ(Photo by Hiroyuki Ito/Getty Images) 皆さんは期待に胸を弾ませて行った演奏会で、イマイチ音楽の良さを感知できずに終わってしまったとか、もどかしい思いをしながら聴 […]