たかが風邪、されど風邪
皆さん、風邪を引いたときはどうしていますか?
「市販の薬を飲む」、「身体を温める」、「よく休むようにする」
また、「微熱程度だったら多少無理をする」という方もいらっしゃることでしょう……。
でも風邪は対処の仕方を間違えると、とんでもないことになりかねません。
昔から「風邪は万病のもと」と言われるように、あらゆる病気の発症につながりやすい恐れがあるのです。
風邪は疲れやストレスも大きく影響を及ぼします。
なぜかと言えば、ストレスで精神的な負担を受けると免疫力も大きく低下するからなのです。
たとえば、気持ちが大きく落ち込むと風邪を引きやすくなってしまいます。
免疫力が低下していると、ウイルスがあっという間に増殖する温床となりやすいのです。「病は気から」と言われる所以ですね。
体調だけでなく、心身の状態が安定していてこそ、ウイルスの増殖を退け、風邪を未然に防ぐことが出来るのです。
引きはじめ以上に治りかけが肝心
とりわけ風邪を引いた時に、気をつけなければならないのが「治りかけ」です。
引きはじめは、体感としてなかなか捉えにくいことが多いですね。いつ風邪になったのか釈然としないことも多いですから……。この時に出来るのは悪くならないように対処するだけでしょう。
それに対して治りかけはずっと明確です。身体が楽になって、自分の気持ちがスーッと前向きになるからです……。身体のありがたみや健康であることの大切さを実感する瞬間ですよね。
でも、少し良くなったからといって焦ってはなりません。治りかけに無理は絶対禁物です。
また、「治りかけ」は体の細胞や機能が修復されて元の状態に回復しつつある、とても大切な期間なのです。
この時期はちょっとした外からの刺激や環境の異変にも影響されやすく、調子が崩れやすいともいえます。
ですから、身体に負担をかける行動は極力避けましょう。
たとえば寒い場所や人ごみの中にずっと佇むのは絶対NGです。治りかけの時に無理をすると、持病や合併症の発症リスクも高まるので要注意です。
「治りかけ」の時をどう過ごすかで、症状を悪化させる場合もありますし、身体がリセットされて以前より元気になることもあるのです。
身体をねぎらう時間を持つ
疲れやストレスがピークに達すると、心身ともに疲弊します。そんな時にひく風邪は要注意です。
もちろん一般的な風邪の処置も必要でしょう。でも、一番大切なのは今ある環境を、一度断ち切ってみることです。
たとえばズルズルと体調が良くないまま出勤を続けてしまうと、治るはずの風邪が治らなくなってしまいます。
これは心身のための「休養サイン」と捉えたほうが良さそうです。肉体と精神でカバーできる限界状況を超えてしまったために、身体が悲鳴をあげている状況なのです。
これを放っておくと、風邪から様々な病気を誘発する恐れがあります。
こういう時こそ、充分に休める環境を準備して、気持ちをやわらげることが大事ですし、身体をとことんいたわらなければなりません。
風邪引き時の有効な対策
休養をしっかりとる
何よりも大切なのは休養をしっかりとることです。休養をとること、特に睡眠は風邪の症状をやわらげる特効薬のようなものです。
身体が根底からリセットされる方法は、質のいい睡眠をおいて他にはありません。
頭を使ったり、気になったり、心配したり……、いろいろ考えることも多いでしょう。でも、風邪の時は何もかも忘れて、ひたすら休んでください!
まずは睡眠がしっかりとれないと、風邪の回復も長引いてしまうかもしれません。身体が本当の意味でリセットされるのは良質な睡眠でしか得られないのですから。
身体を内側から温める
身体を温めることは、冬場に限らず大切なことですが、風邪を引いた時は特に重要です。
身体を芯から温めることは、免疫機能を大いに高める効果があります。
身体が内側から温まると、体内に酸素が運ばれるようになります。そうすると血行が改善され、細胞の動きが活性化して、新陳代謝が良くなり、様々な老廃物として体外ヘ排出されるようになるのです。
水分補給をこまめに!
風邪の時は自分で思う以上に、体内の水分が不足しがちです。
特にふだん水を飲む習慣のない人は、意識して水分を摂るようにしないと、脱水症状に陥ることもあります。
また、熱で身体が参ってるときは、できるだけ水を摂取しなければなりません。
それは、水が身体の新陳代謝をスムーズに促し、病気が悪化するのを防いでくれるからなのです。
ほどよく温かい白湯もオススメです。 身体を温めるだけでなく、代謝も良くしてくれるでしょう。
部屋を乾燥させない
たまに冬場でも加湿をしないで、部屋を暖める家や職場がありますが、これは大いに考えものです。
部屋を暖めても加湿をしなければ、明らかに片手落ちですね! 極端に言えば、加湿をしなければウイルスは撃退できませんし、逆に動きを活発にしてしまいます。
部屋の温度は一定以上に保つのはもちろんですが、忘れてならないのが濡れたタオルを干したり、加湿器等を置いて室内に充分な加湿をし、潤いを保つことです。
すぐに加湿対策が出来ない場合は、マスクの着用がオススメです! マスクならば、口や鼻の呼吸である程度は湿気を保つことが出来ますし、人混みの中を歩くときにも大いに有効です。
汗を出す
発熱した場合に有効なのが汗を出すことです。
汗をかかないことには身体の毒素や老廃物が排出されませんので、身体を温める飲み物を飲み、身体を温めながら休むということはとても大切です。
熱がある場合でも、身体に負担がかからないのであればお風呂もオススメです。
特にミストサウナは、ほどよい湿気と暖かさで癒やしの効果があり、身体にそれほど負担がかかりません。また、汗と共に老廃物をスッキリと流してくれます。(※ただし、熱気式サウナは身体の負担が大きいのでオススメできません)
炭酸風呂は38~40度ですが、熱くないために身体ヘの負担はさほどありません。炭酸の泡が血行を良くし、身体をじんわり温めてくれます。汗を排出してくれます。