TAG

ミレー

  • 2020年9月27日

挫折と偏見を越えて到達した農村での自然体の画境 ミレー「晩鐘」

農業への喜びが垣間見える傑作 ミレーの「晩鐘」は、彼がバルビゾンに腰を据えて農民たちの連作を次々と発表した頃の代表作です。 「晩鐘」はもはや説明する必要のない絵ですね! 「落穂拾い」と並ぶミレーの代表作ですし、人気作としても有名です。 テーマは夕暮れの中で真摯に祈りを捧げる農民たちの姿を描いた、ごくありふれたものなのですが、画面からは何とも言えない懐かしさや郷愁、優しさが伝わってきます。 牧歌的な […]

  • 2020年8月18日

誤解や不遇の時代を超えて! 普遍的な美しさにあふれた傑作・ミレー「羊飼いの少女」

初めて批評家から絶賛された作品 画家という職業は本当に難しい職業です。 近代・現代を代表する大巨匠ヴィンセント・ヴァン・ゴッホは存命中に売れた絵は数えるほどしかありませんでした。しかも経済的な困窮状態から抜け出すことができず、精神的な理解者にも恵まれないまま不遇のうちに世を去ります。 しかし、今やゴッホの絵は市場に出まわると驚くほどの高額で取り引きされますし、絵の価値は誰もが認めるものとなっていま […]

  • 2020年1月27日

微笑ましく心なごむ青春の詩 ミレー「春(ダフニスとクロエ)」

  いつまでも眺めていたい絵   一言で言えば、「癒やされる絵」ですね。   ミレーの「春(ダフニスとクロエ)」は東京・上野の国立西洋美術館の常設展示コーナー(松方コレクション)にある油彩画です。 私が初めて西洋美術館を訪れた時から夢中になり、絵の楽しさを知るきっかけになった懐かしい絵です。 古典的な様式に沿って描かれた絵で、ミレーの絵としてはサロンに出品する絵に比べ […]