- 2021年7月17日
ルールや形式を超えた恐るべき交響曲!ベートーヴェン交響曲第5番「運命」
血みどろの闘いのはてに Embed from Getty Images ハイリゲンシュタットを散歩するルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン 本当の幸福、いや幸福感と表現したほうが適切なのかもしれませんが……、幸福はただ黙って日々誠実に正直に生きていれば、あるとき自然に手に入るものなのでしょうか。 残念ながら決してそのようなことはないでしょうね……。 幸福は待っていれば訪れるという類の […]
血みどろの闘いのはてに Embed from Getty Images ハイリゲンシュタットを散歩するルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン 本当の幸福、いや幸福感と表現したほうが適切なのかもしれませんが……、幸福はただ黙って日々誠実に正直に生きていれば、あるとき自然に手に入るものなのでしょうか。 残念ながら決してそのようなことはないでしょうね……。 幸福は待っていれば訪れるという類の […]
20世紀の混沌と不安を象徴した作品 世に多くの作品あれど、これほど独特の情念と強いメッセージ性を持った作品は少ないでしょう。 この協奏曲を一般的な協奏曲によくある華麗で上品なイメージを想定して聴くと、とんでもない違和感を覚えるかもしれません。 ベルクのヴァイオリン協奏曲は20世紀の混沌と不安の時代的な要素を色濃く反映させながら、魂の浄化に至るまでの過程を表現した極めて訴えかける力の強い傑作です! […]
天衣無縫なインスピレーション https://pin.it/6eHngFi 不世出の天才作曲家モーツァルトがその真価を最大限に発揮したのはまぎれもなくオペラでした! モーツァルトは比較的襟を正したスタイルの交響曲や宗教音楽でも、美しく格調高い作品が多いのですが、やはりオペラの生き生きした魅力には及びません。 オペラはモーツァルトの天衣無縫な創造のインスピレーションを縦横無尽に発揮できた格好のジャン […]
ヘンデル全盛期の異色作 Photo credit: Steven Pisano ヘンデルは言うまでもなくバロック音楽を代表する大作曲家ですが、音楽の振り幅がとてつもなく広い人でした…。 「メサイア」や「エジプトのイスラエル人」のように神を讃える作品を作るかと思いきや、「水上の音楽」、「王宮の花火」のようにまるで宮廷の優雅なひとときが眼の前に浮かぶ音楽を作ったりもします。 […]
心の養分のようなヘンデルの音楽 皆さんは日々の生活の中で、自然の営みがもたらす恵みや影響力について考えたことがあるでしょうか……。 おそらく普段はあまり意識しないですよね。 でもそれは私たちにとって確実に心の大切な部分で感知していて、知らず知らずに心の養分として吸収されているのかもしれません。 たとえば、何気なく通り過ぎる小径に咲いたコスモスの花々がまばゆいほどに美しかったとか、病気が回復したころ […]
絵画の概念を根底から覆す 小学生の頃だったでしょうか……。この絵を初めて見たときは本当にビックリしたものでした。 「こんなにアッサリ、すっきり絵をまとめちゃっていいんだろうか」と。 その後、「絵の本当の良さ、価値って一体何なんだろう……」としばらく悩んだものです。 思えば20世紀絵画は大革命と言っていいような変化と激動の時代でした! 人間のあらゆる表情・性格を同じ平面上に表したピカソ […]
ミュージカルの王道を往く https://www.imdb.com/title/tt0045152/mediaviewer/rm2491857664/?ref_=ext_shr_em ミュージカル映画はストーリーに多少難があったとしても、それをダンスや歌、演出の魅力で補うことが可能なエンタメです。 ストーリーに難があるわけではありませんが、1952年の大ヒットミュージカル映画「雨に唄 […]
自分の内面を見つめるゆとり 風景画は描いた人の人生観が絵に表れやすいと言われます。 「虹のある風景」は歴史画、人物画の大家としてバロック絵画の頂点を極めたルーベンスが晩年に描いた風景画です。 ルーベンスといえば筋骨隆々とした力強く豊満な肉体の人物画を描いてきた人としてあまりにも有名ですね。 でも彼が晩年になると次第に農夫や動物たちを配置した風景画を描くようになります。これはどういうこ […]
感性が光る名曲 印象派の音楽家と言えば「ドビュッシー」というくらい、革新的で感性豊かな音楽を確立した人ですが、「彼のピアノ曲はどうも苦手だ……」とおっしゃる方は少なくなくありません。 初期の『アラベスク』や『ベルガマスク組曲』あたりは調性やメロディラインもはっきりしており、比較的親しみやすいのは間違いありません。 しかし後期の『映像』や『前奏曲』、『練習曲』になるとお手上げという方が […]
苦難と向き合い傑作が誕生 1805年に作曲されたベートーヴェンのピアノソナタ第23番ヘ短調『熱情』は音楽史上あらゆる面で規格外な傑作です。 超絶的な技巧を必要とし、それまでのピアノの性能を超えた音域や音色、大胆な構成、火の出るような感情表現は当時の音楽界、ピアノ演奏に革命的な変革をもたらしたのでした。 この作品を発表する数年前のベートーヴェンはどん底ともいえる深刻な状況に襲われていま […]